「子育ての苦労が多いのはそれだけ絆が深いって言う事なのよ?
今は晃君も暁の環境が変わって急激に本人も成長している事を受け入れ切れていないのだと思うけど、子育てって後になって思えばその苦しみは、全部一瞬の出来事で、苦しみ以上に癒されている事のほうが多いんだって思わない?」
「ああ…うん、そうだね。
確かに辛い事も多いけど、救われる事はもっと多いな。
暁の寝顔を見るとなんだか元気になれるんだ。
茜が暁を残してくれた事を本当に感謝しているよ。
だけど、時々思うんだよ。暁は母親がいなくても幸せなのかな?
茜がいたらどんな風に育っていたのかなって」
「晃君…」
「茜と一緒に暁を育てたかったよ。
毎日少しずつ成長していく暁を見つめて他愛の無い話をするんだ。
そんなささやかな願いも、自分の息子を抱きしめるという夢も、僕は叶えてやる事が出来なかったんだ」
「晃君…茜はちゃんと子育てしてたじゃない」
「え…?」



