「これは……夢なのか?」
呆然とする晃の視線の先を見て右京も蒼も息を飲んだ。
先ほどまで蕾さえつけていなかった桜が、一瞬の内に満開になったことに誰もが呆然とした。
全員が目を疑い、夢では無いかとお互いの顔を見合わせたとき、暁が右京の膝から飛び降り桜の木の下へと駆け寄った。
「天使さん。ありがとう。
僕ね…一年生になったよ」
暁の行動に驚き晃が駆け寄り、暁を抱きると満開の花をつけた桜の木を仰ぎ見た。
幻覚でもなければ夢でもない。
信じられない事だが、ほんの一瞬で何年も咲かなかった桜が花をつけた奇跡にただ、驚愕するしかなかった。



