「ねえ、お父さん。
今日は天使も誕生日なんでしょ?」
突然の暁の言葉に晃は怪訝な顔をした。
その様子を隣りで見ていた右京は杏を抱き上げながら膝に乗せると暁にも来るようにと手を伸ばしてやる。
暁が右京の傍まで来て両手を伸ばすとそのままフワリと杏を抱いた膝の上に一緒に座らせた。
杏が『さとる~♪』と擦り寄るように暁の手を握る様は本当に小さな天使が二人舞い降りたようでとても愛らしい光景だった。
「天使の誕生日?
確かに暁と杏は俺達にとって天使みたいなかわいい宝物だけど…」
「ちがうよ、右京とーさん。天使が言ったんだ。その天使はね僕が生まれるときに一緒に生まれたんだって」
「暁が生まれるときに一緒に?」
「うん、僕にお誕生日のプレゼントをくれるって」
「へえ、すごいじゃないか。天使からの贈り物なんて」
晃の驚いた声に暁が満足気に満面の笑みで笑った。
刹那…
一陣の風が舞った。



