ひらひらと風に舞う桜の花びら
手を伸ばし掴んでみるが、なかなか手の中には入ってこない。
晃も必死になって花びらを追いかけるけれど、あと少しのところでヒラリとかわされてしまう。
「クスクス…晃ったら桜の花びらに遊ばれているみたいね」
「うるさいな。茜こそ、指先にさえ触れてないじゃないか」
「うっ、うるさいわね。今までは遊んで様子を見ていたの。これからが本番よ」
「へえ?じゃあ、お手並み拝見」
にこっ!という音が何処かから聞こえてきそうなくらいの笑顔で晃は笑った。
……ずるい…
その笑顔は反則だよね。
せっかくの決心が揺らぎそうになる。
だめだめ、そんな弱気になっちゃ。
もう、決めたんだから
この花びらをキャッチしたら…
ちゃんと言うんだから…。



