「すげぇな。こんな大きな枝垂桜は初めて見たよ」
咲き誇る花々揺らし、花吹雪を降らせる枝垂桜は風に枝を揺らし優しく歌うように枝葉を鳴らす。
舞い落ちてくる桜の花びらを掴もうと晃は手を伸ばすが風の悪戯でなかなか上手く掴む事が出来ない。
そんな晃の無邪気な様子を見ていると、やはり愛しいと思う。
この時間を永遠のものにして、この風景ごと心の中の宝箱に閉じ込めておきたいと思ってしまう。
何故、こんなにもあなたが愛しいんだろう。
心が晃を求めて止まない。
それは私の我侭で未来のある晃には苦しみになるだけのことなのに。
だから決めたんでしょう?心の中のもう一人の自分が私を叱咤する。
そう、決めたのよ。
今日で終わりにするって。



