【長編】ホタルの住む森


「晃…手、ずっと握っててくれたの?」

「うん、だって離したくなかったし」

繋いだままの手を持ち上げ目の前に指輪を掲げるように見せてくれる。

「晃…あなたの心なんでしょ?これ。
…凄く綺麗ね。ありがとう。大切にするね」

「気に入ってくれて嬉しいよ。
お礼は何をくれるのかな?」

「お礼?何か欲しいの?」

言った瞬間、しまったと思った。

「ん~~~?分からない?茜に決まってるだろ?」

…やっぱりそうきたのね…?

「何をどうしろと…?」

「朝まで僕に付き合って」

頬が引きつるのを感じた…。

きっと漫画だったら顔に斜線が入ってるに違いない。

「私に倒れろとおっしゃるのかしら、晃サン?」

……マジで死んじゃうって、無理だよ晃

「いや、そんなつもりは無いけど、そんなことができたらいいなあ。なんてね?」

ちょっと遠慮がちになんて大胆な発言をする人なんだ?