窓のない窓際

 
……え?


「ごめんなさい……。
散々断っておいて図々しいよね。
あっ、でも、宮本くんがもうしたくないって言うならいいんだけど……!
でも……私……ってあれ?
宮本くん……?」

「……っしゃあああああああああああああああ!」

「きゃ!?」


思わず叫んでしまった。


周りの目なんて気にならないくらいに高揚していた。


だって!


だって嬉しすぎるだろ!


「考え直してくれてありがとな水上!
絶対楽しませてやるから任せとけ!」

「え!?
う……うん……」


俺が笑ってみせると、水上は顔を赤くして困ったように笑う。


それがまた可愛い。


「じゃあ行こうぜ!」

「あ……!」


俺が歩き出した途端、水上が俺の服の袖を掴んだ。


「へ!?」


水上は袖を掴んだまま、耳まで真っ赤にして俺を見つめている。


突然の出来事に俺の方が混乱してしまう。