窓のない窓際

 
「お待たせいたしました」


しばらくして、俺たちのテーブルには大量の料理が運ばれてきた。


「おー、うまそー!
いただきまーす」


水上が黙ってうつむく。


「……本当に食わねーの?」


俺がスプーンを差し出しても受け取らない。


「いらない」


俺はカレーにスプーンを突き刺した。


そしてスプーンいっぱいにカレーをすくって自分の口に運ぶ。


「んまい」

「……」

「水上、コレうまいぜ?」

「……」

「水……」

「もうっ!
私本当にいらな……!」


その時だった。


水上の腹がキュウン、と小さな悲鳴を上げた。


「わ……!」


途端に水上の顔は真っ赤に染まる。


「違うの!
これはお腹が空いてるんじゃなくて……!」


とか言い訳してる間も鳴り続ける水上の腹。


「うう~……」


水上は耳まで真っ赤にしてうつむいてしまった。