次の日も花村から電話がきた。


少しずつだけど…花村と話すようになった。


アキと遊んだってことだけだけど…。

毎日毎日私の単調な話を懲りずに聞いてくれた。

同じような話しかしないのに、それでも電話をくれる…。

私のケータイの着歴はアキと花村の名前で埋め尽くされていた。



『毎日会えないから心配…』



なんでこんなに飽きずに電話をくれるのか聞いたら、花村が言ってくれた。

こんなに優しい大人がいるなんてね…。


『明日やっと会えるな…』


夏休み最終日、電話を切ろうとしたら花村がそっと呟いた。