この吹雪の中、探すわけない、か……。 あの時、この青年が通らなかったら、私は…―― 「……」 「……あ、あのっ! 名前、教えてくれませんか?」 私の重い思考を打ち消すように、青年の声がした。 顔を上げると、不器用に心配そうな真っ直ぐな瞳があった。 「いいわよ?」