1月の終わり
ユキと産婦人科に行った。



名前が呼ばれ
ユキは問診室へ入った。

問診が終わると内診室に

検診台に足を開いて乗るのが
イヤだとユキは
内診をイヤがっていた。



オレは待合室に

本棚に置いてある
育児の本を取り読んでいた。



しばらくして
ユキが戻って来た。




「母子共に健康だって
4ヶ月に入ったよ

赤ちゃんの心臓の音
聞いたよ

ドックン・ドックンって
早いんだよ

母子健康手帳もらいに行かないと
帰り区役所に寄っていい?」



ユキは楽しそうに

幸せそうに

オレに話す。



「いいぞ」




帰り区役所で
母子健康手帳をもらう

ユキは母子健康手帳を
抱きしめて喜んでいる


家に着くなり

部屋に駆け上がるユキ



「ユキ!!
走るな危ね〜だろ」



ユキは母子健康手帳に
記入していた


母と父の名前の所には

ユキとオレの名前を
書いたユキ



「タクミ先輩、見て」



思わずユキを抱きしめた



「ん?どうしたの?」




「別に」




二人で
母子健康手帳を見ていた。