君と過ごした、たった数週間(短編)

私だけじゃなかったんだ。

彼も同じように、

電話を終わらせたくないと思ってくれているんだ。




そう思えたことが、本当に嬉しかった。

「部屋に着いたら連絡するね」

そう伝えて、私はタクシーに乗り込んだ。

窓の外を眺めながら、今日一日の出来事を何度も思い返していた。





隣に座ってくれたこと。

手を繋いでくれたこと。

雪の中を一緒に歩いたこと。

そして、帰り際の「切りたくないしな」という言葉。




今日も本当に楽しかった。




これからまた彼と電話ができる。

そう思うだけで、早く部屋に着かないかなと待ち遠しくなっていた。



楽しかった一日は終わってしまったけれど、

私たちの夜は、まだ終わっていなかった。