バカだなって
思われるかもしれないけど
頭が真っ白になる出来事だった。



泣いても泣いても
涙は止まらなくて

二人して
声を出して泣いた。


そんな私たちを見た先生は


「卒業するんじゃないんだから、ほら泣かないの。」



と言った。



その言葉が
頭から離れなかった。



悲しみは恨みに変わるような
そんな想いだった。



藍が同じクラスにいない…


そんな事考えられない。



学校が“同じ”じゃダメ。
隣のクラスでも違う


毎日同じ教室で
同じ授業を受けて
話したいことがあれば
すぐに話せる所にお互いいる。



そうじゃなきゃ…

そうじゃなきゃ
だめなんだよ。


なのに
時間は勝手に流れていって
止めることも
戻すことも出来ない。


新しい時間だけが
どんどん過ぎていく。


砂時計を逆さまにして
時間を戻せたら、
どれだけ幸せなのだろう。



クラス発表が終わり
新しいクラスでのHR。

隣の教室同士で
藍と私は大泣きしたまま
その時間を過ごした。


周りの人には
変な目で見られたりした。



けど
そんなことは
気にする問題にもならなかった…




唯一クラス発表で嬉しかった事は
健のクラスが私と同じ
三組だったこと。


そして、
蓮も変わらず三組…



クラス替えをして、一番寂しくて
辛いのは、藍だった。