愛してるなんて、噓でしょう?

美月 side


その日は、カフェがいつもより忙しかった。


団体のお客さんが続き、閉店時間を過ぎても片付けが終わらない。

「美月ちゃん、今日は遅くなっちゃったね」

店長が申し訳なさそうに言う。

「大丈夫です。私も手伝います」

「ありがとう。でも、帰りは気をつけてね」

「はい!」

ようやく仕事が終わり、外へ出た頃には、すっかり夜になっていた。


スマホを見ると、蓮さんからメッセージが届いている。

『今日は何時頃終わりそう?』

私は返信した。

『今終わりました!』

すると、すぐに返事が来た。

『迎えに行ってもいい?』

思わず立ち止まる。


こんな時間にわざわざ来てもらうのは申し訳ない。

『大丈夫ですよ。自分で帰れます!』

そう送ると、すぐに電話がかかってきた。

「もしもし?」

『美月ちゃん、もう外にいる?』

「はい」

『そこから動かないで。迎えに行くから』

「でも、蓮さんもお仕事があるでしょう?」

『今は終わったよ』

その声は穏やかだった。

『心配だから、迎えに行かせて』

私は少し迷ってから答えた。

「……ありがとうございます」