幼馴染だから、恋じゃない







放課後を告げるチャイムが鳴り響き、ようやく長い一日が終わる。




クラスメイトたちが部活やバイトへとそれぞれの足取りで教室を去っていく中、私はわざとゆっくりと日直の仕事をこなしていた。


黒板を消し、チョークの粉を払い、バケツの水を汲み替える。


気づけば、教室の中には私と、そしてなぜか自分の席に座ったまま、じっと窓の外を見つめている遥希の二人だけになっていた。




夕日が大きな窓から差し込み、教室全体を濃いオレンジ色に染め上げている。




長い影が床に伸びる中、静寂だけが二人を包んでいた。






心臓の音が、またうるさく主張し始める。


私は握りしめていた雑巾をバケツの中に落として、水しぶきが上がるのも構わずに彼の席へと歩いた。




もう、我慢できない。