幼馴染だから、恋じゃない









今日は担任の先生の手伝いがあったけれど、私は遥希と2人きりになるのが怖くて、クラスメイトに頼み込んで仕事を代わってもらった。

そして、バッグを持って逃げるように教室を飛び出す。




急ぎ足で校門を出て、いつもの通学路を歩く。




けれど、どうしても真っ直ぐ家に帰る気になれなかった。


胸の奥に溜まったモヤモヤとした感情が、私をいつものルートから逸れさせる。




気づけば、私は足が覚えていた懐かしい方向へと歩いていた。




住宅街の細い路地を抜け、小高い丘の方へと坂道を登っていく。




……あ、ここ。懐かしいっ!




そこにあるのは、地元の人でも滅多に立ち寄らない、小さな児童公園だった。


錆びついたブランコと、色褪せたジャングルジム。


そして、公園の奥の茂みを分けた先にある、大きな一本のクヌギの木。