幼馴染だから、恋じゃない





私の席はそのすぐ隣なのに、私は彼の視界にすら入っていないかのように、遥希は一度もこちらを見ようとしなかった。








「おはよう」の一言さえ、喉に引っかかって出てこない。




私達は机が並んでいるだけの、ただの赤の他人。


彼がそう望むなら、私がそれを破ることは許されないのだろうか。






授業中も、張り詰めたような重い沈黙。




時折、彼がノートを取る手がふっと止まり、窓の外の遠い空を見つめていることに気づく。




その横顔は、やはりどこか遠くへ行ってしまいそうなほど、ひどく寂しげだった。


せっかく、再会できたのに……。



気づけば、あっという間に放課後を告げるチャイムが鳴った。