「美空だよ……っ。私のこと、忘れちゃったの? 5年前は、あんなに一緒にいたのに……! なんでそんな他人みたいに言うのっ!?」
一気に感情をぶつける私を、遥希はただじっと見つめていた。
睫毛が落とす影の奥、彼の瞳が微かに揺れる。
そして、ふっと悲しそうに唇を歪めた。
「……忘れるわけないじゃん。美空」
ようやく呼ばれた、懐かしい私の名前。
やっぱり、覚えててくれたんだっ……!
その響きに胸の奥が熱くなったのも束の間、遥希の口から告げられたのは、昼間よりもずっと深く、重い拒絶の言葉だった。
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