「こんにちは。御成婚、おめでとうございます」
結婚式まであと数ヶ月に迫った打ち合わせは、司会の方と初めて会う日だった。
司会の安藤さんは、40歳くらいの女性で、にこやかな営業スマイルで挨拶する。
「この度は、よろしくお願いします」
名刺を私たちに差し出してから、どうぞ、と椅子を示した。私たちは並んで座る。
どういう雰囲気にしたいか、どんな企画をするか、などあれこれ話してから、安藤さんは言った。
「お二人の人となりを紹介するときに、参考にさせていただきますので、ちょっとお聞かせくださいね」
安藤さんは微笑みながら、紙とペンを持って言った。
「学生時代の互いの印象はどうですか?」
問われた隼人くんが、目を輝かせながら言った。
「すごい気の強そうな子だなって」
安藤さんの笑顔がちょっと凍りつく。そりゃそうだよね。そら褒め言葉か?って思うよね。
せめてしっかりしてる、とか、他に言いようもあるんだろうに。
「ええと……香子さんはいかがですか?」
私は苦笑いを引っ込めて、うーん、と宙を仰いだ。
ふと思い出される、隼人くんの色んな顔。不思議な言動。
私は思わず、笑って言った。
「なんていうか……残念なイケメンだなって」
安藤さんの笑顔が、完全に苦笑いに変わったのを見て、私と隼人くんは目を見合わせて笑った。
ーーfin.
結婚式まであと数ヶ月に迫った打ち合わせは、司会の方と初めて会う日だった。
司会の安藤さんは、40歳くらいの女性で、にこやかな営業スマイルで挨拶する。
「この度は、よろしくお願いします」
名刺を私たちに差し出してから、どうぞ、と椅子を示した。私たちは並んで座る。
どういう雰囲気にしたいか、どんな企画をするか、などあれこれ話してから、安藤さんは言った。
「お二人の人となりを紹介するときに、参考にさせていただきますので、ちょっとお聞かせくださいね」
安藤さんは微笑みながら、紙とペンを持って言った。
「学生時代の互いの印象はどうですか?」
問われた隼人くんが、目を輝かせながら言った。
「すごい気の強そうな子だなって」
安藤さんの笑顔がちょっと凍りつく。そりゃそうだよね。そら褒め言葉か?って思うよね。
せめてしっかりしてる、とか、他に言いようもあるんだろうに。
「ええと……香子さんはいかがですか?」
私は苦笑いを引っ込めて、うーん、と宙を仰いだ。
ふと思い出される、隼人くんの色んな顔。不思議な言動。
私は思わず、笑って言った。
「なんていうか……残念なイケメンだなって」
安藤さんの笑顔が、完全に苦笑いに変わったのを見て、私と隼人くんは目を見合わせて笑った。
ーーfin.

