あの桜の木の下でもう一度、出逢いたい

体育祭の当日。

私は運悪く熱を出してしまい、学校を休んでしまった。

佐波先輩の走る姿、見たかったな……。

そんな心残りを抱えたまま迎えた、翌日の朝。

教室に入ると、女子たちが熱心に盛り上がっていた。

「ねぇねぇ、昨日ヤバくなかった!?」

「それな! すごかったよね、あの三年の先輩!」

「そそ! しかもさぁ、目合っちゃったの! マジ嬉しかった! バリイケメンだったし、足もめっちゃ速かったよね!」

「憧れるー! 普段、先輩たちのこと見れる機会なんてほぼほぼないもんねー!」

会話を耳にして、胸が小さく跳ねる。

(……それって、もしかして佐波先輩のこと……?)

胸の奥が、なんだかそわそわと落ち着かなくなる。

見てみたかったなぁ