頬と耳に傷。
俺がこの子を庇ってついた傷だ。
気づかなかった。
感謝されるなど絵空事だと思っていたから。
淘汰されたあの蝉の五月蝿い夏、
母親の戸籍から抜けた俺は親戚から煩しく
疎ましく扱われた。母は再婚して新しい家庭を
築いていた。7年前の話。俺に力がないと
生きていけないと思い知らされたあの夏。
俺がこの子を庇ってついた傷だ。
気づかなかった。
感謝されるなど絵空事だと思っていたから。
淘汰されたあの蝉の五月蝿い夏、
母親の戸籍から抜けた俺は親戚から煩しく
疎ましく扱われた。母は再婚して新しい家庭を
築いていた。7年前の話。俺に力がないと
生きていけないと思い知らされたあの夏。

