ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜

教室の隅に差し込む夕陽が、海斗の丸まった背中を痛々しいほど赤く染めていた。


「……だから、ほっといてくれ。夏凜みたいな華やかな奴が、俺に関わるメリットなんて何もないだろ」


自嘲混じりに呟き、散らばった藁半紙を再び拾おうと海斗が膝を折った、その瞬間だった。


「――ふざけないでよ!!」



教室中の空気を震わせるほどの怒声が、夕暮れの静寂を切り裂いた。


海斗が目を見張って顔を上げる。



夏凜は両拳を硬く握りしめ、肩を激しく上下させていた。