ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜

「……うん。分かった。置いておいて」


掠れた、乾いた返事。


男子生徒二人はニヤニヤと肩を揺らし、教卓に放り出したプリントの束を雑に叩いた。


「マジ助かるー! やっぱ神崎は逆らわないから最高だわ。身体だけは頑丈だしな!」


その言葉が落ちた瞬間、夏凜の中でピンと張り詰めていた何かが、音を立てて千切れ飛んだ。