ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜

「っ……、はぁっ、はぁ……っ!」


薄暗い中庭の敷石を、ドレスの裾を乱暴に引きずりながら無我夢中で駆け抜ける。

渡り廊下へと続く石階段に足をかけた、まさにその瞬間だった。

ガクン、と右足の爪先が段差の角に引っかかった。

履き慣れない銀色ピンヒール。完璧な黄金比を演出するために無理して選んだその細いヒールが、体重を支えきれずに無情にも横へと滑ったのだ。

「きゃっ……!?」