ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜

夜露を吸ったシフォンドレスが、地面にぐったりと広がっている。

片方の靴を失い、素足になった細い足首を両手で抱え込み、夏凜は肩を小さく震わせていた。

大人っぽく結い上げられていたウェーブヘアが乱れ、うなじの白さが、夜の闇の中で痛々しいほど無防備に晒されている。


「うっ……ぐすっ……ひっく……」

押し殺した、掠れた嗚咽が漏れ聞こえていた。

カリスマギャルでも、完璧なプロデューサーでもない、ただの二ノ宮夏凛。


足首を押さえながら、子どものようにしゃくりあげるその背中を見つめた瞬間、海斗の胸の奥底で、すべての迷いが完全に吹き飛んだ。