ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜

『――パートナー交代の時間を終了いたします。皆様、速やかに最初のお相手の元へお戻りください』



形式的なアナウンスの言葉が、夏凜の頭上へ氷水を浴びせかけるように冷たく降ってきた。


周囲のペアが形式通りの礼を交わし、元の位置へと離れていく衣擦れの音がフロアを満たしていく。



時間切れだ。


この手を離さなければならない。


こんなにも愛しく、こんなにも待ち焦がれた温もりをやっと手に入れたのに、またあの冷たい断絶の向こうへと海斗を突き放し、美玲の元へ返さなければならないのだ。