美玲と東堂の羨望と諦念を滲ませた眼差しを浴びながらも、フロア中央の二人は互いしか視界に入っていなかった。
永遠に続いてほしいと願った夢の時間は、無情な旋律の収束とともに、残酷な終わりを告げようとしていた。
チェロの切ない余韻が静かに空気に溶け込み、重厚なスローバラードが最後の和音を静かに引き延ばす。
天井のシャンデリアがふっと光度を増し、宵闇に沈んでいた大講堂を容赦のない現実の光で照らし出した。
ステップが止まる。
けれど、夏凜の細い腰元を支える海斗の大きな掌も、海斗の肩に添えられた夏凜の指先も、剥がすことのできない磁石のように引き合わされたまま離れられなかった。
至近距離で見つめ合う瞳。
つい先ほどまで二人で分かち合っていた奇跡のような幸福感が、まだ熱い息遣いとなって唇の間に揺らめいている。
だが、その至福の静寂を無慈悲に切り裂いたのは、ステージ袖から響いた生徒会のアナウンスだった。
永遠に続いてほしいと願った夢の時間は、無情な旋律の収束とともに、残酷な終わりを告げようとしていた。
チェロの切ない余韻が静かに空気に溶け込み、重厚なスローバラードが最後の和音を静かに引き延ばす。
天井のシャンデリアがふっと光度を増し、宵闇に沈んでいた大講堂を容赦のない現実の光で照らし出した。
ステップが止まる。
けれど、夏凜の細い腰元を支える海斗の大きな掌も、海斗の肩に添えられた夏凜の指先も、剥がすことのできない磁石のように引き合わされたまま離れられなかった。
至近距離で見つめ合う瞳。
つい先ほどまで二人で分かち合っていた奇跡のような幸福感が、まだ熱い息遣いとなって唇の間に揺らめいている。
だが、その至福の静寂を無慈悲に切り裂いたのは、ステージ袖から響いた生徒会のアナウンスだった。


