二人のステップが、奇跡のような調和を描いてフロアを滑っていく。
海斗のリードに合わせて夏凜が身を翻すと、幾重にも重なったペールブルーのシフォンが大きく広がり、銀のピンヒールが澄んだ残響を刻む。
触れ合う手のひら、重なり合う体温。夢にまで見た舞台で最高の相手と踊る多幸感に、二人は言葉を忘れ、互いだけを見つめ合っていた。
――その圧倒的な光景を、フロアの壁際から見守る二つの視線があった。
「……あーあ。マジで入る隙なんて、最初から一ミリもなかったじゃん」
深紅のドレスを纏った美玲が、自嘲気味に小さく呟いた。
あんなに不器用だった海斗が、夏凜の前でだけ見せる蕩けるような眼差し。
全校の視線を集めながら、まるで世界に二人しか存在しないかのように笑い合う姿。
それは、誰が見ても疑いようのない「理想のカップル」そのものだった。
美玲はギュッと胸元を押さえ、親友の最高の輝きに誇らしさを抱きながらも、綺麗に散った自らの恋に、目尻に滲む熱いものを必死でこらえていた。
海斗のリードに合わせて夏凜が身を翻すと、幾重にも重なったペールブルーのシフォンが大きく広がり、銀のピンヒールが澄んだ残響を刻む。
触れ合う手のひら、重なり合う体温。夢にまで見た舞台で最高の相手と踊る多幸感に、二人は言葉を忘れ、互いだけを見つめ合っていた。
――その圧倒的な光景を、フロアの壁際から見守る二つの視線があった。
「……あーあ。マジで入る隙なんて、最初から一ミリもなかったじゃん」
深紅のドレスを纏った美玲が、自嘲気味に小さく呟いた。
あんなに不器用だった海斗が、夏凜の前でだけ見せる蕩けるような眼差し。
全校の視線を集めながら、まるで世界に二人しか存在しないかのように笑い合う姿。
それは、誰が見ても疑いようのない「理想のカップル」そのものだった。
美玲はギュッと胸元を押さえ、親友の最高の輝きに誇らしさを抱きながらも、綺麗に散った自らの恋に、目尻に滲む熱いものを必死でこらえていた。


