ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜

「きゃっ……!?」


視界が大きく揺れ、ローファーが滑りそうになる。


咄嗟に壁に手をついて踏みとどまったものの、相手の抱えていた大量の荷物が派手な音を立てて床一面に散らばった。



ガシャアン、バサバサバサッ。



廊下に散乱したのは、学年分の分厚い美術のスケッチブックと、重厚な油絵具の木箱、そして何十本もの筆が詰まった筆立てだった。


「いったぁ……もう、前をちゃんと見てよ!」


夏凜はわずかに乱れた制服のプリーツスカートを手で払い、眉をひそめて相手を見下ろした。