
六月の澄み渡る青空から、初夏の柔らかな日差しがまっすぐに降り注いでいた。
私立聖華学園へと続く緩やかな上り坂には、青々と茂ったケヤキ並木がどこまでも連なり、石畳の歩道に眩しい木漏れ日のモザイクを描き出している。
涼やかな風が吹き抜けるたび、若葉が擦れ合って心地よい音を立て、登校する中等部や高等部の生徒たちの賑やかな声が並木道に響き渡っていた。
ネイビーのブレザーを羽織った生徒たちが整然と歩くその通学路の中央を、まるでパリのコレクションのランウェイを闊歩しているかのような、軽やかで凛とした足取りで進む一人の少女がいた。
二ノ宮夏凜。中等部二年B組。
一度見たら誰もが足を止めずにはいられない、学園屈指のプロデュース力と圧倒的な自己演出のセンスを誇るカリスマギャル。


