いつもみたいに冷たく突き放すような目じゃない。
髪の間から覗く彼の瞳は、潤んでいて、熱い、ドロドロとした何かが渦巻いているのが見えた。
彼はゆっくりと左手も私の頭の横の本棚につく。
左右の退路が断たれ、私は遠崎くんの両腕が作った狭い檻の中に、閉じ込められてしまった。
遠崎くんが呼吸をするたびに、彼の吐息が私の前髪をかすめて、顔が火を噴きそうに熱くなる。
「後輩だからとか、そんなの俺には関係ない。……お前が他の男と楽しそうにしてんのが、狂いそうなほど嫌なんだよ」
「遠崎、くん……っ」
「……俺がどれだけ、お前のこと……っ」


