「遠崎くん、私、半分持つよっ!」
「いらねぇ。お前は自分のカバンだけ持ってろ」
店員さんに冷やかされたのが相当恥ずかしかったのか、遠崎くんはいつもの塩対応オーラを全身から放ちながら、さっさとお店の出口へと歩き出してしまう。
でも、お店の外に出た瞬間。
遠崎くんは急に立ち止まると、振り返って、まだ赤みの引かない瞳で私をじっと見つめた。
「……おい」
「は、はいっ!」
「さっきの……気にすんな」
「う、うん、そうだよね。ただの飾り付けのっ」
「っ、そういうことだよ!」
こうして、私達は夕暮れの迫る学校への帰り道を歩き出したのだった。


