氷の王子の、溶けない独占欲。





ほっ、と息をつく。








「とっ、図書委員の買い出しです。この請求書でお願いしますっ」








私は緊張で少し震える手で、学校の公費で落としてもらうための書類を店員さんに手渡した。




店員さんは「はい、お預かりしますね」と笑顔で受け取り、カゴの中の画用紙やリボンを次々とバーコードに通していってくれる。








ピッ、ピッ、と機械的な音が響く中、店員さんがふと手を止めて、カゴの底にあったワインレッドのリボンを手に取った。








「あれ? お嬢さん、この綺麗なリボンは飾り付け用かしら?」




「あ、はい! イベントに使おうと思って……」








私が少し緊張しながら答えると、店員さんは私の後ろに立つ遠崎くんと、私の顔を交互に見つめ、クスッと優しく微笑んだ。








「まあ、素敵ね。さっきお兄さんが『お前に似合う』って一生懸命選んであげていたものね。お仕事用だけにするのは、なんだか勿体無いわねぇ」




「えっ……!?」








店員さんのまさかの言葉に、私の頭は一瞬でフリーズした。