氷の王子の、溶けない独占欲。





狭い通路。


しゃがんだことでお互いの膝が少し触れ合う。


それが現実味がないほどに甘くて、ドキドキしてしまった。








「こっ、これ、どう思う?」








私が手に取ったのは、パステルピンクの可愛らしいリボンだった。




胡桃くんが喜びそうな、ポップで明るい色。




すると、遠崎くんは私の手元をじっと睨みつけると、不機嫌そうに首を振った。








「却下。そんなチャラチャラした色、胡桃が喜ぶだけだろ。……こっちにしろ」








ちゃ、チャラチャラした色って……?


なんだか失礼じゃ、と思っていると遠崎くんが棚から何かを取った。


それは落ち着いた、でもすごく綺麗な深みのあるワインレッドのリボンだった。




すっごく綺麗な色っ!








「こっちの方が、上品で綺麗だろ。……お前が髪に結んでも、似合う」




「えっ……? 私……?」




「……仕事用だけどな」








遠崎くんは立ち上がってカゴを腕にかけ直した。




ぶっきらぼうだけど、彼が選んでくれるものは、なぜか全部私に結びついているような気がして、胸の奥がくすぐったくて仕方がない。