氷の王子の、溶けない独占欲。









私は歴史の棚の奥で、そっと遠崎くんの方を盗み見る。


夕方のオレンジ色の光が、彼の綺麗な黒髪の輪郭をふんわりと縁取っている。


切れ長の瞳を少し細めて画面を見つめる姿は、学校の女子たちが「近づきがたい美少年」と噂するのも納得の、冷たくて綺麗なオーラを放っていた。






でも、本当につまらなそうだなぁ……。


私とペアなのが、そんなに嫌なのかな……。






そう勝手に落ち込んで、小さくため息をついた、その時。




カタッ、と遠崎くんのキーボードを叩く手が突然止まった。




彼がゆっくりと顔を上げ、私のいる棚の方へと視線を向けてくる。