氷の王子の、溶けない独占欲。







雨の日の一件から数日。




私と遠崎くんの図書委員としての活動は当然、変わらず続いていた。




あの雨の翌日、私は「風邪引かなかった?」と話しかけたのだけれど、遠崎くんは「引くわけねぇだろ。うるさい。仕事しろ」と、昨日の優しさが嘘のような塩対応に戻ってしまっていた。








やっぱり、ただの委員会の義務感で送ってくれただけなんだなぁ。


ドキドキしちゃった自分が恥ずかしいっ。






自分の自意識過剰さにちょっぴり落ち込みつつも、私はいつも通り一生懸命、放課後のカウンター仕事をこなしていた。






そんなある日の放課後。図書室に、いつもとは違う賑やかな声が響いた。








「失礼しまーす! あれっ、桜庭先輩だ! 今日当番だったんですね!」








パタパタと軽い足取りでカウンターに駆け寄ってきたのは、1年生の図書委員。




胡桃 都(くるみ みやこ)くんだった。