氷の王子の、溶けない独占欲。





そのせいで、私たちの距離はさっきよりもさらに近くなり、お互いの肩がぴったりと密着する形になってしまった。




歩くたびに、彼のぬくもりが直接伝わってくる。




この至近距離で、心臓がうるさくなってくる。










う……、遠崎くん、背が高いから見上げるとドキドキするなっ……。


学校の女子たちが『王子様』って騒ぐ気持ち、今なら分かるかもしれない……!










そんなことを考えているうちに、私たちは駅前のロータリーへと到着した。




雨宿りをする生徒やサラリーマンで混雑する駅の入り口が見えてくる。








「あ、駅に着いたね。本当に送ってくれてありがとう、遠崎くん!」








傘の外へ出ようとしたその時、勢いよく滑り込んできたバスが、大きな水しぶきを上げた。