氷の王子の、溶けない独占欲。









「……失礼しますっ」








昨日と同じように、恐る恐るドアを開ける。




だけど、今日の図書室は昨日とは全く違う雰囲気に包まれていた。




窓の外が分厚い雨雲に覆われているせいで、部屋全体が薄暗い。




オレンジ色の夕日はなく、冷たい雨の音が窓ガラスを激しく叩く音だけが、室内に低く響き渡っている。




あ、今日も、もう来てた……。




カウンターの奥を見ると、遠崎くんがすでに自分の定位置に座っていた。




薄暗い室内のなか、パソコンの画面の白い光だけが彼の綺麗な横顔をぼんやりと照らしている。








「遠崎くん、遅くなってごめんなさい……」








私がバッグを置いて声をかけると、遠崎くんは画面から目を離さないまま、低く冷たい声で答えた。