氷の王子の、溶けない独占欲。





「ううん、大丈夫だよ! 陽葵は気にせず乗せてもらって。図書室にいる間に、雨が弱まるかもしれないし!」




「本当ごめんね!? じゃあ、また明日ね! 気をつけて帰るんだよー!」








陽葵は何度も振り返りながら、教室を出ていった。


静かになっていく教室で、私はバッグを肩にかけ、覚悟を決めて図書室へと向かうことにした。








廊下の窓から見える景色は、すっかり雨で白く霞んでいる。




激しい雨音を聞きながら、私はトボトボと歩いた。






図書室の仕事が終わるまでに、雨、止んでくれるといいな……。


そんな淡い期待を抱きながら、私は昨日と同じ、図書室の重い木の扉に手をかけた。