体育館に入ると、私と柚乃ちゃんの両親が仲良く並んで座っていた。
私たちは小さく手を振ってから、案内された席へ向かう。
式は滞りなく進み、柚乃ちゃんの新入生代表挨拶も無事に終わった。
堂々と話す柚乃ちゃんは、やっぱりかっこよかった。
その後、校長先生の少し長いお話が始まる。
……うぅ、眠い。
欠伸を必死に噛み殺しながら、なんとか話を聞いていた。
早く終わらないかなぁ。
そう思っていたとき。
「続きまして、在校生代表挨拶」
その言葉に、私はぱっと顔を上げた。
これが終われば、入学式も終わり。
そう思っていたのに。
「在校生代表、橘 碧(たちばな あお)」


