ママの言葉に首を傾げた、その瞬間。
「小春!」
聞き慣れた声が、私の名前を呼んだ。
「……碧くんっ!?」
振り向いた先にいたのは、私の大好きな人。
少し気だるげな表情。
けれど、私を見つけた瞬間、その目元がふっと柔らかくなった。
「ははっ。やっぱりな」
「碧くん……!」
嬉しい。
嬉しすぎて、なんて言えばいいのかわからない。
「柚乃ちゃんも、入学おめでとう」
「ありがとうございます、碧先輩!」
柚乃ちゃんが、ぺこりと頭を下げた。
「また一年、よろしくな」
碧くんは柚乃ちゃんにそう言って、私のほうを向いた。
そして。
「……小春」
「な、なに?」
「久しぶり」


