それでも、キミだけは


そういえば、若葉は私と仲良くしてくれたなぁ。
奈緒、若葉、と名前呼びしてたっけ。
そんなことを思い出しながら病院に行く。
先生が取ってくれたネットの診察券の印刷を見せると、
「10番目にお呼びします。待合席でお待ちください」
と、待合席に通された。
本でも読んでいようか、と鞄から本を取り出す。
すると、
「あれっ?奈緒っ?奈緒だよね……?」
ん?私呼ばれた?
声がしたほうに振り向くと。
「あれっ、若葉?」
まさかの、若葉がいた。
会うのは久しぶりだ。
彼女は、勉強もできるし運動もできる、何でもできるすごい子だったし、友達もたくさんいたから、小学校卒業以来、連絡を取っていない。
まぁ、私がスマートフォンを持っていないから、っていうのもあるけど。
だから、会うのは結構久しぶりな気がする。
というか。
「若葉、どうしてここにいるの?体調悪い?」
若葉も、体調悪くてここに来たのかな。
「ううん。雪乃の付き添い。お母さんが今日仕事でいないから」
「そっか……って、ぇぇぇぇぇええええええ!」
だって、若葉の後ろからひょっこりと顔を出したのは、あの、氷室 雪乃!