|Wherever you are , you'r still in my heat.《どこにいても 君を想ってる》
__ Afterglow / LUCENT
これは、大好きなバンドのお気に入りの曲。
何度聴いたかなんて、もう覚えていない。歌詞だって、次にどんな音が来るのかだって分かっている。
それでも確かに恋に落ちたんだ。
この “ LUCENT ” の奏でる音楽に。
夜、自室に一人ベッドで桃花はイヤホン越しに歌声に耳を傾けながら、スマートフォンの画面を見つめた。
画面の向こう側にいる彼らは、いつだって楽しそうに音楽を奏でていた。
『 音楽は聴いて楽しむもの 』そんな私の中のちっぽけな常識は、彼らの音楽に出会ってから覆された。
桃花「 私も彼らみたいになれたらいいのに…。」
いつしか『 誰かの心を動かせるような音を、自分も鳴らしてみたい 』そんなことを思うようになったのだ。
彼らの影響で始めて人並みにできるギターと、ただ歌うことが好きというだけで、それだけで憧れのバンドが出した新しいVo./Gt.の募集に応募した。
────────────────────
合格の通知が来たのは、それから数週間のことだった。
彼らと一緒に音楽ができる喜びと、『 本当に私でいいのか 』という不安と、少しの期待を胸に指定されたスタジオに向かった。
桃花「 こ、ここにLUCENTがいる… 」
見慣れない場所に緊張が走る。
♪ ♪ ♪
ドアの向こうから聞き慣れた音が聞こえ、足を止めた。
ガチャ、とドアを開けると、そこに居たのはLUCENTのGt. 橘 蓮とDr. 三上 湊だった。
私に気づいて二人は演奏を止める。
桃花「 は、はじめましてVo./Gt.の朝比奈桃花です。 」
蓮「 あーそういえば今日新しい子来るのか 」
湊「 俺はDr.の三上湊でーす!って知ってるんやった 」
想像していたより和やかな雰囲気にほっ、と胸を下ろす。
湊「 今勇志…あー勇志っていうのはうちのyushiで 」
湊さんが話しているとガチャ、とドアが開く音がして入ってきたのはLUCENTのBa./Composerのyushiだった。
勇志「 なにペラペラ喋ってんだ 」
湊「 勇志今日も遅刻かよーお前の遅刻癖どうにかなんねーの? 」
スタスタ、とyushiが私の方に向かって歩いてきて、顔を覗き込むようにしてこう言った。
勇志「 んー、お前…もも? 」
これで確信に変わった。実は少し前から思っていたんだ。LUCENTのベーシストは私の幼馴染・久世 勇志なんじゃないかって。
桃花「 勇志 、」
蓮「 えーっと…勇志と桃花ちゃん知り合いなの?」
湊「 えーそうなん?!なんやーえらいエモい再会やなぁ 」
勇志「 あ?別に小せぇ頃遊んでただけだ 」
その言葉に驚いた。
なんで、なんで私たちがまだ小さかった頃は、毎日日が暮れるまで遊んで、毎日怒られる度に「 怒られちゃったね(笑) 」なんて気にも留めないで笑いあって…それくらい仲良かったじゃない。
なのになんでそんなに、まるであの頃を忘れたかのように壁を作ってくるの。
気まずい沈黙を破るように、勇志がベースを弾き始める。
その音を聞いた桃花は、彼が変わってしまったことを嫌でも感じてしまった。音楽は昔と同じくらい好きなのに、そこにいる勇志は、もう昔の勇志ではない。
__ Afterglow / LUCENT
これは、大好きなバンドのお気に入りの曲。
何度聴いたかなんて、もう覚えていない。歌詞だって、次にどんな音が来るのかだって分かっている。
それでも確かに恋に落ちたんだ。
この “ LUCENT ” の奏でる音楽に。
夜、自室に一人ベッドで桃花はイヤホン越しに歌声に耳を傾けながら、スマートフォンの画面を見つめた。
画面の向こう側にいる彼らは、いつだって楽しそうに音楽を奏でていた。
『 音楽は聴いて楽しむもの 』そんな私の中のちっぽけな常識は、彼らの音楽に出会ってから覆された。
桃花「 私も彼らみたいになれたらいいのに…。」
いつしか『 誰かの心を動かせるような音を、自分も鳴らしてみたい 』そんなことを思うようになったのだ。
彼らの影響で始めて人並みにできるギターと、ただ歌うことが好きというだけで、それだけで憧れのバンドが出した新しいVo./Gt.の募集に応募した。
────────────────────
合格の通知が来たのは、それから数週間のことだった。
彼らと一緒に音楽ができる喜びと、『 本当に私でいいのか 』という不安と、少しの期待を胸に指定されたスタジオに向かった。
桃花「 こ、ここにLUCENTがいる… 」
見慣れない場所に緊張が走る。
♪ ♪ ♪
ドアの向こうから聞き慣れた音が聞こえ、足を止めた。
ガチャ、とドアを開けると、そこに居たのはLUCENTのGt. 橘 蓮とDr. 三上 湊だった。
私に気づいて二人は演奏を止める。
桃花「 は、はじめましてVo./Gt.の朝比奈桃花です。 」
蓮「 あーそういえば今日新しい子来るのか 」
湊「 俺はDr.の三上湊でーす!って知ってるんやった 」
想像していたより和やかな雰囲気にほっ、と胸を下ろす。
湊「 今勇志…あー勇志っていうのはうちのyushiで 」
湊さんが話しているとガチャ、とドアが開く音がして入ってきたのはLUCENTのBa./Composerのyushiだった。
勇志「 なにペラペラ喋ってんだ 」
湊「 勇志今日も遅刻かよーお前の遅刻癖どうにかなんねーの? 」
スタスタ、とyushiが私の方に向かって歩いてきて、顔を覗き込むようにしてこう言った。
勇志「 んー、お前…もも? 」
これで確信に変わった。実は少し前から思っていたんだ。LUCENTのベーシストは私の幼馴染・久世 勇志なんじゃないかって。
桃花「 勇志 、」
蓮「 えーっと…勇志と桃花ちゃん知り合いなの?」
湊「 えーそうなん?!なんやーえらいエモい再会やなぁ 」
勇志「 あ?別に小せぇ頃遊んでただけだ 」
その言葉に驚いた。
なんで、なんで私たちがまだ小さかった頃は、毎日日が暮れるまで遊んで、毎日怒られる度に「 怒られちゃったね(笑) 」なんて気にも留めないで笑いあって…それくらい仲良かったじゃない。
なのになんでそんなに、まるであの頃を忘れたかのように壁を作ってくるの。
気まずい沈黙を破るように、勇志がベースを弾き始める。
その音を聞いた桃花は、彼が変わってしまったことを嫌でも感じてしまった。音楽は昔と同じくらい好きなのに、そこにいる勇志は、もう昔の勇志ではない。
