甘えん坊な彼氏に私だって甘えたい



「……ひくっ。う、う……」


瑠衣君は顔を伏せ、肩を小刻みに震わせていた。
 

「瑠衣君……? どうしたの?」
 

「う、うわぁぁん!!」


あちゃー……。
 


瑠衣君は子どものようにわんわんと泣き始めてしまった。その姿を見て、私はさらに焦り出す。


「うわぁぁん! 莉央が怒ったー! もう嫌われたー!」

「ちょ、ちょっと待って……」


ここは公の場。周りにいる数人の子どもたちや、ベビーカーで散歩している親子、老夫婦が、私たちを心配そうな目で見つめている。


なんだか、私が彼をいじめているみたいな空気が漂っていた。
 

もう、いやだ……。逃げ出したい……。


「瑠衣君、わかったから。ね? 家に帰ろう?」


「う、う……」
 

泣きじゃくった子どもを宥めるように言っても、彼は泣き止んでくれない。


「はぁ……」
 

私は呆れたように深くため息を吐いた。
そして、グズグズに泣く彼の手を引いて、半ば無理矢理家へと連れて行った。