推しカプの邪魔はしたくないのに、何か間違えたようです

「はい、では、くじで決定した場所に席を移動して」

 担任の声が響くと、クラスメイトたちは一斉に立ち上がった。
 ガタガタと机の移動が始まる。

 私も『12番』の席へ机を運んだ。
 ちらりと横を見ると、田中君と小森君がさっそくじゃれ合っている。

「健太、前じゃん!」

「うわ、洋平が後ろか。授業中ちょっかい出さないでよ」

「出さねえって」

「絶対出すじゃん」

「じゃあ出す」

「ほら」

 笑いながら、小森君が田中君の肩を軽く小突いていた。

 …………。

 ………………。

 …………………尊い。

 何これ。
 席替え初日から供給過多なんですけど。

 萌え死んでしまうかも。

 私は、机の上で手を合わせ、心の中で腐の神様に祈りをささげる。

──ご褒美、ありがとうございます!!