「東堂くん、お兄さんがいるの?」
質問に答える前にハテナを浮かべた私の言葉に、東堂くんは一瞬寂しそうな表情を浮かべた。
「……本当に覚えていないんだな」
「えっ?ごめん、今なんて言ったの?」
「────うん、兄が一人いるんだ。兄貴も霊感があってさ、もしかしたら良い案があるかもしれないと思って」
「そうなんですね…!全然、お兄さんに話しても大丈夫ですよ」
まさか兄弟揃って霊感あるなんて…もしかしてそういう家系だったりするのかな?なんて思いながらオッケーを出すと、東堂くんは安堵したように顔を綻ばせた。
「ありがとう。…そろそろHR始まるから教室に戻ろうか」
「あっ、うん…!東堂くん、また話を聞いてくれてありがとう」
「いや、礼を言うのは俺の方だよ。話してくれてありがとう」
「───!!」
お礼の言葉とともにニコリと微笑んだ東堂くん。
うぉぉ、イケメンの笑顔の破壊力よ…っ!!
ギュンッと変な音を立てた胸を抑えると、東堂くんが「どうした?」と心配そうに聞いてきた。
「い、いや…なんでもないです!」
「そうか?」
コクコクと頷くと、ならいいけど、と言って前を向いた彼を隣から見上げる。
……それにしても、東堂くんのお兄さんかぁ。どんな人なんだろう?
脳内に浮かんだイメージにこんな感じなのかな?と勝手に想像しながら、私達は教室に戻った。



