後ろ首に手を回した東堂くんの顔がみるみる赤くなる。
クールな印象が強い東堂くんの意外な一面がかわいくて、また笑ってしまった。
「昨日話したときも思ったけど、優しいですよ東堂くんは。……私が気になっているモノは、本当に大したことじゃないんです。
だから別に、話すことに躊躇(ためら)いとかは全くないんです。ただ、今まで誰にも…莉々子にすら話したことがないから何だか緊張するんですけど、私の話を聞いてもらえますか?」
「勿論」
真剣な顔つきで頷いた彼に、私は、答えのない不思議を打ち明けることにした。
◇
「……毎朝、知らない声に起こされるのか。(しかも男の声か…)」
「不思議ですよね。声にも心当たりがないので、私に何か憑いてたりするのかなーって」
「だから俺に聞いてきたんだな。ちなみに、それはいつからなんだ?」
「えっと、小学5年生の夏頃からです」



