─東堂澪央Side─
数時間前に登録したばかりの連絡先をじっと見つめる。
『夏宮星乃』
綺麗な名前をした同学年の彼女の姿を思い出す。
今日の昼休みに対面することになるなんて思いもしなかったのに、連絡先まで交換してしまった。
…まぁ莉々子経由で交換したんだけどな。
今のところ、よろしくという短い挨拶しか出来ていないのだが、それでも喜色がじわじわと胸に広がる。
「────澪央、さっきからずっとスマホ見てるけど…どうしたの?しかもなんか嬉しそうだけど、何か良いことでもあった?」
夜中。リビングのテーブルの向かいに座る男がニヤニヤしながら質問攻めしてくる。
一年の時に同じクラスだった莉々子にも同じような顔をされたな…と、今日の昼休みを思い出した俺は少しだけ眉をひそめた。



