女子に騒がれる程に綺麗な顔が心配そうに私を見ていることに気が付いて、私は慌てて両手を振った。
「い、いえっ、そんな大したことでは…!あのっ、突然こんなこと聞いてすみませんでした!」
「いや、それは別にいいけど…。…もし何かあったらいつでも相談…しに来ていいから」
「! あ、ありがとうございます…っ!!」
「じゃあさ、ふたりとも連絡先交換したら~?」
後ろ首に手を回した東堂くんの優しさに感動していたら、謎にニヤニヤしている莉々子がそんなことを言った。
「連絡先交換って…スマホが手元に無いからムリだろ」
「(ふーん、連絡先を交換することに躊躇(ためら)いはないんだ?基本的に女子とは連絡先交換しないクセにね…)
じゃあ、あたしがメッセで教えるからそこから登録しなよ。…って、やば!そろそろ昼休み終わる!じゃ、東堂またね~!」
「東堂くん、本当にありがとうございました!」
「おう」
一緒に教室に戻った莉々子に、「何もなくて良かったね」と言われたので私は莉々子にもお礼を伝えた。
長年続く謎について何も分からなくても、胸に広がった安心感にホッとしていた。
「(それにしても、まさか東堂くんが莉々子経由で私のことを知っているとは思わなかったなぁ…。)」
軽く衝撃を受けた事実に浸りながら、午後の授業もしっかり受けたのだった。
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