そんな〇〇の周りには、綺麗な女の子もたくさんいた。
仕事ができて、話も面白くて、見た目もいい。
彼の隣にいることが似合う女の子。
私なんかより、ずっと彼の世界に馴染む女の子。
私は、そんな人たちと自分を比べてしまうことがあった。
〇〇と一緒にいると楽しい。
でも、同時に、いつも少しだけ怖かった。
なんで私といてくれるんだろう。
いつか、もっと彼に似合う女の子が現れるんじゃないかな。
そんなことを考えてしまう自分が嫌だった。
それでも、〇〇は会いに来てくれた。
私が会いたいと言えば、忙しい仕事の合間を縫って時間を作ってくれることもあった。
仕事が終わってから、わざわざ車を走らせて来てくれた日もあった。
「明日、朝早いんじゃないの?」
そう聞くと、彼は平然とした顔で答えた。
「まあ、なんとかなるでしょ」
「絶対眠いじゃん」
「寝ればいいじゃん」
「いや、そういう問題じゃなくて」
「じゃあ、あと一時間だけ」
そう言って笑う彼に、私はいつも負けてしまった。
あと一時間。
笑いながら、彼は私を抱き寄せる。
そんな何でもない時間が、私は大好きだった。
だからこそ、関係に名前がないことが苦しかった。

